夏になると野山のあちこちで咲き出すノコギリソウ。日当たりの良い野原や山道でよく目にします。 ノコギリソウの名はたくさん切れ込みのある葉っぱが鋸に似ていることから。痛み止めや傷薬などとして古くから世界中で利用されてきました。 アイヌ語ではノコギリソウを「エレレプ」「レタンノヤ」等といいます。エレレプはチクチク刺すものという意味で、鋸状の葉からの連想でしょうか。レタンノヤは白いもみ草という意味で、白花のノコギリソウを揉んで薬草のように使っていたようです。 とりたてて目を引くところのない平凡な花ですが、ノコギリソウは北海道の夏に野山を賑やかに飾ってくれる花のひとつです。
