夏になると野山のあちこちで咲き出すノコギリソウ。日当たりの良い野原や山道でよく目にします。 ノコギリソウの名はたくさん切れ込みのある葉っぱが鋸に似ていることから。痛み止めや傷薬などとして古くから世界中で利用されてきました。 アイヌ語ではノコギリソウを「エレレプ」「レタンノヤ」等といいます。エレレプはチクチク刺すものという意味で、鋸状の葉からの連想でしょうか。レタンノヤは白いもみ草という意味で、白花のノコギリソウを揉んで薬草のように使っていたようです。 とりたてて目を引くところのない平凡な花ですが、ノコギリソウは北海道の夏に野山を賑やかに飾ってくれる花のひとつです。
関連素材
-
福寿草はアイヌ語で「クナウ」「チライアパッポ」「チライキナ」などと呼びます。 花の名の由来は、美しい霧の女神クナウが花に変えられた姿だとか。またチライキナは”イトウの草”という意味で、魚のイトウが遡っ …
-
スズランのことをアイヌ語で「チロンヌプキナ(狐の草)」「ヌプキナ」「シタプクサ(犬のギョウジャニンニク)」等といいます。スズランの葉は一見ギョウジャニンニクにそっくりですが、全草に猛毒があるので”ギョ …
-
ミズバショウはアイヌ語で「イソキナ(=熊草)」や「パラキナ(=広い葉)」等といいます。イソキナ=熊草はヒグマがこの草の根を掘って食べるからだそうです。ミズバショウの幅広い葉は茣蓙を編んだり物を包むのに …
-
エンレイソウにはミヤマノエンレイソウ、オオバナノエンレイソウ、エンレイソウなど数種類があり、すべてが北海道に自生しています。写真はオオバナノエンレイソウ(別名シロハナエンレイソウ)。初夏の林の底を白く …
- PREV
- ペロニのフレーム
- NEXT
- イソキナモレウの背景パターン・白